日記
ぼくは今タクシー会社で仕事を
しているがこの会社は社長を始め
スタッフの空気感が心地よい
恐らく人生最後の職場と思われる
この職場はとても居心地がよく
そして体力的にもちょうどよい
加齢による筋力低下や内疾患の
予防も兼ねてジム通いができる
くらい体力には余裕がある
そんな職場なので精神衛生上具合
が良くストレス知らずだ
そんなぼくはガサツなのにメンタル
は細いので以前鬱に罹ったことがある
ある日突然仕事に行きたく無くなった
そしてそれから数か月休職し退職した
その職場へ移る前からその兆候はあり
鬱の友人知人が多い妻はぼくの変調を
見抜いていたのかもしれない
まだはっきり鬱になる前
妻と結婚して４年目か５年目のころ
毎日職場に妻の弁当を持って
行ってた時期が有った
もう細かいことは覚えていないが
ある日いつものように営業車の中で
弁当の蓋を開けた
弁当には海苔で「ガンバレ」と
書いてあった
年甲斐も無くぼくは泣いた
あの時涙と共に食べた弁当の
味だけは今でも覚えている
だらしないぼくをいつも陰で
支えてくれている妻には本当に
感謝しかない
天邪鬼でダメ人間のぼくが自分の
人生で勝ち組になったことは
今の妻を娶ったことだと思っている
あと２０年生きられるかわからない
けどぼくが死んだ後も彼女には人生
楽しんで貰いたいと願っている
